大手ハウスメーカーは、高い(2回目)
一般的に、全く同じ住宅を建ててもらっても、
大手のハウスメーカーは2割以上費用が高くなると言われているそうです。
同じ建物で、です。
大手はブランドや広告宣伝費などがかかっていますからね。
数千万円の住宅の2割以上。数百万円の違いが出てきます。
この額は軽視できません。
もちろん実際に大手ハウスメーカーに依頼した場合、
全てにおいて割高な分、ブランド力だけでなく性能も高いと言われています。
大手で建てることや、最新の製法を取り入れたい!
そういう部分にこだわりたい!と思うのであれば
何にこだわり何に妥協するのかでもふれましたが、そこは通すべきですよね。
こだわりは人それぞれです。
余談:我が家の実家のこと
ちょっとだけ話がズレますが
我が家の実家は、大手ハウスメーカーの鉄筋コンクリート造で注文住宅を建てました。
震災で一棟も全壊しなかったというふれこみの、とても強く安心できる家だと
小さい頃からそう聞かされて育ちました。
たしかに 二十年以上たった今でもクロスなどはとても丁寧に貼られていて
水回りや設備のガタもなかったようです。
住まいのトラブルというものを知らないまま実家生活が終わったくらいですから
素人目に見てもやはり作りはとても良いのだと思います。
しかし東日本大震災の瞬間、誰一人として家族はその家に在宅していませんでした。
家や震災というものを考えさせられた経験となりました。
そういった経験が、これから首都直下型地震に備えよと言われている昨今
家づくりになにを求めるのかという我が家の価値観を決めていったような気がします。
中小工務店はどうだろう
対して、それでは大手よりも安い坪単価である中小工務店は
安かろう悪かろうなのか?と言えば、
一概にそうとも言えないと言うのが、一般的な見解だそうです。
大手も外注を使います。仕上がったものは大手のブランドを華々しく背負いますが、
中小工務店がその下請けをしていたり、下請けをしていた会社が独立するケースもあるんだそうです。
大手の仕事を手がける上での技術やノウハウがあり、
大々的な広告などをうっていない分、建築費を安く抑えられる。
こういったメリットのある中小工務店を、
大手ではないからと候補から除外するのはとてももったいないことだと
私達は家づくりを進めていく中で強く感じました。
しかし、メリットがあればデメリットもあるのが世の常です。
メリットもデメリットもふまえる
工務店によってはやはり当たり外れがあるということも
デメリットとして念頭に入れておく必要があります。
我が家の場合は、最終的にははじめて名前を聞いた中小工務店に依頼をすることになったわけですが
建築契約のときには、自分たち以上に両親や知人からとても心配されました。
もちろん私達自身も多少の不安は抱えていました。
なぜならよく知らないからです。会社が小さいからです。広告をうっていないからです。
では、それがイコール “いい家を造らない” と判断する材料になるのでしょうか。
よく知らないのは、広告をうっていないからです。
知っている会社の広告宣伝費は、どこから出ているのでしょう。
ものづくりをするデザイナーという気質上、
知名度や安定感だけでクオリティを決めつけることはしたくないという想いがありました。
余談:我が家のもう一方の実家のこと
我が家のもう一つの実家は、先程の余談とは真逆で
地域に密着した中小工務店で戸建てを建てました。
知り合いだからととても親身に対応してくれて、値引きのサービスまでしてくれたそうですが
ずさんな工事が満載で、費用もだいぶ水増しされていたということを後から知ったそうです。
水回りのクロスの劣化や、住宅自体の傾きなどは現在でも感じられます。
施工した本人も、今回の我が家でも同じような手抜き工事をされないようにととても心配していました。
高いお金を出して建ててもらった我が家でそういった経験をすれば
誰だって息子や娘が家を建てる際に心配になりますよね。
もちろん、言うまでもなくこれは特別なケースです。
どの工務店もそうだというわけでは決してありません。
現に、そういったエピソードを知っていても、我が家は
名前を知らない中小工務店に設計・施工を任せることにしましたし。
幸いなことに、我が家は互いの実家の相反する2つの見地から、
2つの貴重な意見をもらって家づくりをすすめることができました。
ネットなどを漂えば、こういった失敗談や体験談はわんさか出てきます。
漁っていくと、不安になる一方で
やっぱり大手が一番いいんじゃないか…と思ってしまいますよね。
大切なのは、こういったたくさんのケースを見知った上で
では自分たちはどうしたいのか。どこにこだわりたいのかを考えることだと思います。
我が家が最終的に、名前も知らない工務店に依頼することを検討した際。
具体的にどのようにその不安を払拭したのかを次ページで紹介します。